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【体験談】RB25エンジンが不調?4つの悪夢と対策!

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RB25エンジンが不調で悩んでいる方はいませんか?また、RB25エンジンが不調になる前に対策をして、予防整備をしたいと思っている方はいませんか?

私は、RB25エンジンを搭載したR34スカイラインで、総走行距離34万キロ走行し、多くの故障を経験しました。本当に、RB25エンジンが不調の時は心が折れます。

今回の記事では、多くの方に愛用され続けている「RB25エンジンの不調」にフォーカスして、私が体験した4つの悪夢と対策を紹介します。

私の失敗や体験が、1人でも多くの方の気づきになり、対処や予防整備として、RB25エンジンの不調の悩みや不安を小さくしたいと思います。

それでは、スタート!

目次
  1. RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジンの排気音が脈動する
  2. RB25エンジンの不調!悪夢2:RB25エンジンが吹けない
  3. RB25エンジンの不調!悪夢3:RB25エンジンがかからない その1
  4. RB25エンジンの不調!悪夢4:また、エンジンがかからない
  5. まとめ

RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジンの排気音が脈動する

RB25エンジンの不調と言えば、「RB25エンジンの排気音が脈動する」は最もよくある不調です。

では、そんな定番不調の「RB25エンジンの排気音が脈動する」を解説していきますね。

RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジンの排気音が脈動するとは?

「ヴォヴォヴォヴォッヴォ」すいません。マフラーからの排気音です。

排気音の脈動は、文字で表現できませんね。

RB25エンジンは、直列6気筒エンジンの為、通常のRB25エンジンの排気音であれば、脈動を打つような排気音にはなりません。

文字では、「ヴォーーーー」になります。

逆に、脈動を打つような排気音で有名なエンジンは、スバルのWRXなどに搭載されている、EJ20エンジンです。

EJ20エンジンは、1990年代「ボクサーサウンド」と呼ばれる独特の音色を奏でており、1990年代前半にWRC(世界ラリー選手権)で、スバル好きになった人には忘れられない音色です。

脈動の症状は、RB25エンジンが温まっていない冷たい時(冷間)、温まっている時(温間)でも発生しますので、「排気音が普段と違う音」と言う、不調のサインとしては最も分かり易く、最も対処もしやすいです。

私の場合は、34万キロ走行した中で、1回だけRB25エンジンの排気音の脈動を経験しました。34万キロも走行したのに、不調の回数が少なくない?と気が付かれると思います。

1度不調を経験した後は、予防整備を実施して先手先手で対応をしているので、結果としてRB25エンジンを不調にさせない管理をしています。

RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジンの排気音が脈動の対応とは?

RB25エンジンの不調で、最も分かり易い排気音の脈動の対応ですが、部品交換で直ります。しかも、自分で部品交換ができるので、費用も抑えて直せます。

RB25エンジンの排気音の脈動の不調は、自分で直せる!

特殊な工具は、不要なのでDIYでも充分直せます。ただ、注意点が2つあります。

  • 外す部品が多い
  • 手が入りにくい場所がある

出来ない作業ではないので、自分で直してしまいましょう。作業時間は初心者の方なら、丸1日は見ておいてください。慣れると、2時間くらいで部品交換出来ます。

RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジンの排気音が脈動の交換部品とは?

次に、RB25エンジンの不調の原因ともなる、交換部品を解説していきますね。

RB25エンジンの不調の原因部品は、1点のみです。

RB25エンジンの不調の原因部品:イグニッションコイル

イグニッションコイルは、RB25エンジンの場合はプラグの上に配置されている部品です。

イグニッションコイルの役割としては、変圧器の役割を担っており、車に搭載された12Vバッテリーを、プラグの放電に必要な2500035000Vまで変圧して、プラグに伝達するのがイグニッションコイルの役割です。

RB25エンジンの不調の症状である排気音の脈動は、1気筒もしくは複数気筒で正常な燃焼(爆発)が行われておらず、排気音の脈動として現れます。

RB25エンジン用のイグニッションコイルの交換部品は、主に3つの選択があります。

  • RB25エンジン用の日産純正品
  • RB25エンジン用の社外部品
  • RB25エンジン用ではない日産純正品を流用する

1つずつ解説します。

RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジン用の日産純正交換部品とは?

RB25エンジン用の日産純正交換部品は、日産ディーラーなどで入手可能なRB25用のイグニッションコイルです。

元々、RB25エンジンに搭載されていた部品の新品なので、取付の加工も不要で、外したイグニッションコイルと交換するだけのお手軽さです。

RB25エンジン用のイグニッションコイルの価格は、1本で約1.5万円程度なので6本全て交換すると、9万円と高額です。

RB25(NEO6)エンジン用のイグニッションコイルの部品番号は、「22448-AA100」。

部品注文時には、車検証に記載の車両型式から、日産ディーラーで部品番号を確認してから部品発注をしましょう。日産ディーラーでは、部品の製造廃止や後継品番の設定などの最新情報が手に入ります。

交換する部品は、日産純正部品ですから日産純正品質と、全国の日産ディーラー等幅広い流通経路で購入出来るのが、最大のメリットです。

逆にデメリットとしては、年々ジワリと上がっている部品単価です。また、RB25エンジンの構造上仕方がありませんが、6個同時交換が必須の部品の為、部品価格も高額になってしまう事です。

私も交換する当初は、RB25エンジン用の日産純正部品を使うつもりでしたが、あまりに高額な価格の為に、使用するのを取りやめました。

では、何を使用したかと言うと、次に解説する社外品を使用していました。

RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジン用の社外部品とは?

RB25エンジン用の社外イグニッションコイルの特徴としては、イグニッションコイルの出力を増大させて、プラグが発生するスパーク量を増やす特徴を持っています。

通称、強化イグニッションコイルと呼ばれており、点火系のカスタマイズ部品としては、定番の部品となっています。

RB25エンジン用の強化イグニッションコイルを販売するメーカーとしては、記事執筆時点で2メーカーあり、どちらも長年RB25エンジンの強化イグニッションコイルを製作、販売している老舗のメーカーです。

では、1社ずつ解説していきますね。

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RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジン用の社外部品その1

RB25エンジンの強化イグニッションコイルを製作、販売するメーカー、「SplitFire」です。

「SplitFire」では、RB25エンジンを含めシルビアのSRエンジン、フェアレディZのVG、VQエンジン、そしてR35GT-RのVRエンジンと、日産を代表するスポーツエンジンを網羅する、製品ラインナップとなっています。

RB25エンジン用としては、RB25(NE06)エンジンとR33までのRB25(NEO6以外)エンジン、R32などのRB20エンジン用と、3種類の強化イグニッションコイルを設定しています。

価格としては、RB25エンジン用で「¥64,800(6個セット)」と純正価格の約7割と純正より割安な価格設定となっています。

RB25エンジン(NEO6)用「SplitFire」強化イグニッションコイルの写真RB25エンジン(NEO6)用「SplitFire」強化イグニッションコイル

純正との違いは、純正のイグニッションコイルの巻き数を増やし、変圧力を高めてプラグの出力を向上させています。

私は、過去34万キロ走行してきて2回(10万キロに1回の割合で交換)、「SplitFire」に交換していますが、いずれも安定した性能を発揮してくれており、非常に満足しています。

純正との比較ですが、理屈で考えれば出力向上や燃費向上につながるはずですが、数値としては残念ながら現れてきません。

ですが、純正価格の約7割の価格設定と、10万キロ使用してもノントラブルの耐久性。そして、2回購入しても不良がないという品質の高さが、私が純正より「SplitFire」を選ぶ理由になりました。

RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジン用の社外部品その2

次に解説するのは、同じくRB25エンジンの強化イグニッションコイルを製作、販売するメーカー、「OKADA PROJECTS」です。

「OKADA PROJECTS」では、RB25に限らず数多くの車種に設定があるのが最大の特徴です。また、RB26ではブースト1.8以上にも対応できる、ハイブーストモデルの設定もあり、幅広いユーザーからトンがったユーザーにも対応してくれる、懐の広いメーカーです。

もちろん、RB25エンジンの設定もあり、価格としては「¥128,000(6個セット)」と純正より割高となっています。価格は純正より高いですが、純正と「OKADA PROJECTS」を乗り比べると、「OKADA PROJECTS」の方がアクセルに対するレスポンスの良さ、トルクの向上が体感出来る程となっています。

性能向上が体感できる理由としては、「OKADA PROJECTS」だけが持つ「マルチスパーク」が実現できている為です。

プラグのスパークは、純正では1回のみですが、「OKADA PROJECTS」の製品では3回以上のマルチスパークを行なっており、プラグの点火エネルギーを約2倍に増加しています。

プラグの点火エネルギーが、増大されている為に燃焼効率が上がり、レスポンス向上やパワー、トルクの向上を体感出来るまでになります。

私のRB25エンジンには、使用したことが残念ながらありませんが、RB26エンジンを搭載したGT-Rで、「OKADA PROJECTS」の搭載有無の2台を乗り比べた時に、アクセルをわずかに開けただけで、アクセル操作に対して応答遅れがなくレスポンスの良さを体感出来ます。

また、走り始めると「OKADA PROJECTS」を搭載した方が、アクセル開度を少なくすることが出来トルクの向上を体感できます。

純正に対して約1.4倍の価格差がありますが、RB25エンジンの不調の原因である電気系の悪さを解消し、さらに性能向上も体感できるレベルという事を踏まえれば、是非とも装着したい強化部品の1つでもあります。

私の現愛車のR35GT-RのVR38エンジンの設定もあるので、是非とも採用したい部品の1つです。

RB25エンジンの不調!悪夢1:RB25エンジン用ではない日産純正品を流用する?

最後に解説するのは、RB25エンジン用ではない日産純正部品の流用です。

これまでの解説では、RB25エンジン用のイグニッションコイルを中心に取り上げてきましたが、シルビアのSR系エンジンでは定番の、日産純正部品の他車種流用の解説です。

イグニッションコイル本体としては、R35GT-RのVR38エンジン用を流用します。VR38エンジン用のイグニッションコイルを流用するにあたって、1点だけ条件があり、R34に搭載されるRB25(NEO6)エンジンには非対応となります。

万人向けのメニューではありませんが、VR38エンジンの日産純正コイルの価格が¥54,000/6個(¥9000/1個)と、RB25エンジン用の純正品に対して、約6割の価格で購入出来ます。

また、VR38エンジン(パワー570馬力/トルク65kg)での使用に対応出来る、高い性能を保有しているのが魅力的です。

RB25エンジンに、VR38エンジンのイグニッションコイルを取り付けするためには、専用の「取り付けアダプター」が必要になります。価格は「¥32,500」。

VR38エンジンの日産純正イグニッションコイルと取り付けアダプターを合わせても、約9万円とRB25エンジン用の純正イグニッションコイルと同等の価格になります。

記事執筆時点では、R34が搭載するRB25(NEO6)エンジンには搭載できませんが、要望があれば商品ラインナップに追加してもらえるかもしれませんね。

RB25エンジンの不調!悪夢1:イグニッションコイルと同時交換したい部品

ここまでは、RB25エンジンの不調の原因でもある、イグニッションコイル本体について解説してきましたが、RB25エンジンの不調のリスクを徹底的に下げるために、同時に交換したい部品を紹介します。

私のRB25エンジンは、34万キロ走行して2回のイグニッションコイルを交換してきましたが、いずれも以下に解説する2つの部品を、同時に交換しています。

  • スパークプラグ
  • RB25エンジン用イグニッションコイルハーネス

私のRB25エンジンは、イグニッションコイルを交換する時は、上記2点を必ず同時に交換してきました。同時交換の理由としては、2点あります。

  • 故障リスクを下げる
  • イグニッションコイルと同時に交換できる

1つずつ解説していきますが、まずは故障リスク。

故障リスクを徹底的に下げる

イグニッションコイルの役割は変圧器です。スパークプラグが最終地点で、イグニッションコイルで12Vバッテリーの電圧を変圧してプラグに届ける。

RB25エンジンのイグニッションハーネスは、12Vバッテリーからイグニッションコイルまでの電気の通り道です。

イグニッションコイルだけでなく、プラグもハーネスも交換すれば、電気の流れを妨げる事を最小限にすることが出来、結果RB25エンジンの不調リスクを最も下げることが出来ます。

同時交換したスパークプラグの写真同時交換したスパークプラグ

また、イグニッションコイルハーネスは、プラグの上を通過するハーネス経路になっているので、RB25エンジンが発生する熱により、ハーネスの劣化がしやすい環境にあります。

早め早めの交換により、熱害からの性能低下による故障リスクを下げることが出来ます。

スパークプラグの寿命は、一般的に10万キロとなっている為、10万キロ到達の前に交換することをオススメします。

プラグ本体が、破損する故障リスクは少ないですが、故障した場合は、RB25エンジン本体へのダメージにもつながりかねないリスクがある事を、認識しておいた方が良いと思います。

イグニッションコイルと同時に交換出来る

次に、イグニッションコイルと同時に交換できることについて、解説していきますね。

スパークプラグとRB25エンジン用のイグニッションコイルハーネスは、いずれの部品もイグニッションコイルに隣接しているので、両方とも交換がしやすいです。

隣接しているので、取外す部品も組立てる部品の数も同じなので、断然同時交換がオススメです。

スパークプラグについては、プラグレンチと言う専用の工具が必要ですが、工具自体は安価なもので¥1000もしないです。私が使用しているプラグレンチは以下になります。

また、使う頻度は少ないですが、今後もRB25エンジンのメンテナンスを自分でやっていくぞ!、と思う方は、持っておいて損のない工具の1つです。

RB25エンジンの不調!悪夢2:RB25エンジンが吹けない

次の、RB25エンジンあるある不調の解説です。

症状としては、RB25エンジンが吹けなくなります。私の場合は、アクセル全開にしても全くエンジン回転数が上がらず、最終的にはエンジンストール。

しかも、RB25エンジンが再始動しない、と言う症状まで出ました。

私は、交差点の右折待ちで症状が発生し、なんとか交差点を曲がって100m進んでRB25エンジンがストール、再始動しない状態になりました。

まさに、悪夢。

それでは、解説していきますね。

RB25エンジンの不調!悪夢2:RB25エンジンが吹けなくなるとは?

RB25エンジンが吹けなくなるとは、アクセル開度を増やしてもRB25エンジンの回転数が上がらない不調を表します。

私が体験した不調の出始めとしては、先述したイグニッションコイルの不調と同様に「ヴォヴォヴォヴォヴォ」と脈動が発生するような排気音が発生しますが、イグニッションコイルの不調と決定的に違うのは、エンジン回転数が下がってくる事です。

RB25エンジンが吹けなくなる時は、エンジン回転数が下がってくる!

イグニッションコイルの不調の時には、エンジン回転数は下がらず排気音の脈動が不調のサインですが、エンジン回転数も下がった時には本当に注意が必要です。

特に、走行中や交差点の信号待ちなどに遭遇すると、最悪エンジンがストールして再始動出来ない可能性があります。

私の場合は、RB25エンジンが吹けなくなり最後は再始動不可となってしまい、自走出来ないので積車に積んで車両の回収を行いました。

本当にRB25エンジンのトラブルは、心が折れます。

RB25エンジンの不調!悪夢2:RB25エンジンが吹けなくなった場合の対応とは?

RB25エンジンが吹けない不調になった時の対応ですが、部品交換なしで直せます。ですが、場合によっては部品交換が必要になってきます。

また、今回の不調に関しても自分で直せます。

RB25エンジンが吹けなくなる不調でも、自分で直せる!

RB25エンジンが吹けなくなる不調の対応は、特殊な工具も不要なのでDIYでも十分直せます。ただ、注意点が1点あります。

原因箇所を特定するのが難しいケースがある

それでは、解説していきたいと思います。

私の場合の不調の原因は、インタークーラーのパイピングの隙間からエアーが漏れていたのが原因でした。パイピングが抜けていれば、パイピングを元に戻すことで、不調は嘘のように直ります。

パイピングとは、冷却水や空気を通す配管を総称し、一般的に金属の配管と、配管と配管をつなぐシリコンやゴムで出来たジョイント、ホースバンドで構成されます。

RB26エンジン用ですが、カーボン製のパイピングの写真ニスモ製でRB26エンジン用ですが、カーボン製のパイピングもあります。

パイピングが抜けるとは、配管と配管をつなぐジョイントが正規の位置から外れる事を表します。

一方、私の時が該当しますがパイピングが抜けていない場合が最も厄介です。先述の注意点である、故障箇所を特定するのが難しいケースとなります。

ですが、1箇所ずつパイピングを確認していけば、不調の原因箇所は特定できますので、安心してください。

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RB25エンジンの不調!悪夢2:RB25エンジンが吹けなくなった場合の交換部品とは?

次に、RB25エンジンが吹けなくなる不調の原因である、交換部品を解説します。

不調自体は、パイピングを固定しているホースバンドの締め直しで治るケースが大半です。

しかし、予防整備という観点で見た時には、パイピング本体とホースバンドを新品に交換するのも、やぶさかではありません。

特に純正のパイピングが、経年劣化により柔軟性が落ち硬化している事が大半なので、パイピングが抜けてなくてもエアーが抜けて、RB25エンジンの不調をきたします。

RB25エンジンの吹けない不調の原因は、パイピング本体!

私の場合は、原因箇所2箇所あり、1つ目は純正のパイピング、2つ目はブリッツ製前置きインタークーラーの2箇所でエアーが抜け、RB25エンジンの不調が発生しました。

HKS製インタークーラーのパイピングの写真実はHKS製のインタークーラーでもパイピング抜けが発生。

RB25エンジンのパイピングの交換部品は、装着部品にもよりますが、主に2つの選択があります。

  • 純正品から純正品へ交換する
  • 純正品から社外品へ交換する

1つずつ、解説していきますね。

RB25エンジンの不調!悪夢2:RB25エンジンの純正品とは?

RB25エンジンの日産純正品は、主に日産ディーラーなどで入手可能なパイピングです。

パイピングの主な材質はゴムです。年式の古いエンジンやRB25エンジン本体に近い部位では、熱害によるゴムの硬化も発生しやすいです。

RB25エンジンが、最後に搭載されたR34ですら、新車からすでに20年近く経過していると思います。熱害も当然ですが、どちらかと言うと経年劣化による性能低下は避けられません。

よって、RB25エンジン用の純正部品が供給されるうちに、新品交換するのが最もオススメです。ホースバンドについても、パイピングと同時に新品に交換するのが得策です。

理由としては、パイピングの固定はホースバンドで行なっており、締め付け力の低下、もしくはホースバンド本体の破損によるパイピング抜けを防ぐには、やはりホースバンドもパイピングと同時交換がオススメです。

私も、後のトラブルを嫌ってパイピングとホースバンドを同時交換して、後のトラブルによる不安を低減させています。

RB25エンジンの不調!悪夢2:RB25エンジンの社外品とは?

RB25エンジンのパイピングの社外品で一番有名なメーカーは、「SAMCO」ですね。

SAMCO」は、シリコンホースのトップメーカーです。同社のシリコンホースは、優れた耐熱性、耐腐食性を持っており数多くのモータースポーツのトップチームに供給されています。

SAMCO」のシリコンホースは、見た目の美しいブルーが特徴的ですが、近年は数多くのカラーラインナップを持っています。

RB25エンジン用にも「SAMCO」のシリコンホースは設定が当然あり、その美しいブルーでエンジンルーム内を華やかに演出するとともに、カスタマイズしているぞ!と言うアピールが出来ます。

RB25エンジン用としては、すべての部位でSAMCO製のシリコンホースがラインナップされているわけではありません。

RB25エンジン用として交換できるのは、以下の3種類になります。

商品名 価格 商品コード
クーラントホース(2本SET) ¥2.2万円 40TCS149/C
インダクションホース(1本) ¥3.7万円 40TB194
ブリーザーホース(3本SET) ¥2.3万円 40TCS38/B

注:ホースバンド込みの価格を表記しています。販売形態は、ホースとホースバンドと別々となっています。

RB25エンジンのSAMCOホースは、本当に価格が高いです。上記、3種類の交換で約9万円ほどかかります。

価格は高いですが、純正では得られないホース内部の段差のなさが魅力的です。段差がないことで、流れる冷却水やエアーの流速低下が最小限になり、結果的に性能向上や冷却水の温度安定につながります。

RB25エンジンの不調!悪夢3:RB25エンジンがかからない その1

これまで、RB25エンジンを代表する不調を解説してきましたが、今度の不調は、RB25エンジンがかからない!

まさに、悪夢としか言いようがありません。

それでは、解説していきますね。

RB25エンジンの不調!悪夢3:RB25エンジンがかからないとは?

症状としては、キーを回してアクセサリー電源(ACC電源)、イグニッション電源(IG電源)共にオンになります。ですが、更にキーを回してエンジンスタートを試みても、RB25エンジンの心地良い排気音は全く聞こえてきません。

確認してみると、12Vバッテリーの電圧は問題なし。燃料ポンプは、IG電源をオンにすると「ウィーン」と作動音がするので(注:純正燃料ポンプだと、ほとんど音は聞こえません)燃料ポンプ本体は作動している。

ですが、エンジンスタート再度試みても、RB25エンジンはクランキング(燃焼室で燃料が爆発せず、クランクシャフトのみスターターモーターで回転する状態)しかしません。

RB25エンジンを搭載したR3434万キロ走行した中で、先述の症状は1度だけ発生しました。不調の頻度としては、確率の低い内容ですが、RB25エンジンがかからないとなると、もうどうにもなりません。

このRB25エンジンがかからない不調は、走行距離227,039kmで発生となりました。

RB25エンジンの不調!悪夢3:RB25エンジンがかからない時の対応とは!

RB25エンジンがかからない不調に見舞われ、早急に原因の特定を行おうと動き始めました。

まずは、普段からRB25エンジンを搭載したR34を点検してくれている、日産ディーラーのメカニックに自宅まで来ていただき、コンサルトによる故障診断を実施。

RB25エンジンがかからない不調のよくある原因として、クランク角センサーやO2センサーなどセンサー類の劣化に伴う不調がありますが、私の場合は、全く違う部品が故障していました。

燃料ポンプリレーが、まさかの故障。

正確に言うと、燃料ポンプリレーが故障しかかっており正常な動作をしていなかったようです。

RB25エンジンの不調!悪夢3:RB25エンジンがかからない時の交換部品とは!

なんとかRB25エンジンの不調の原因も特定できましたので、部品交換して不調を取り除こうと思います。

先述の解説の通り、RB25エンジンの不調の原因は燃料ポンプリレー。燃料ポンプリレーの部品番号は、「25230-79981」単価は約¥1,700です。交換費用を含めると以下の表の通りになります。

作業内容 燃料ポンプリレー交換
部品番号 25230-79981
部品単価 ¥1,700
交換工賃 ¥4,200
合計 約6千円
作業時間 約1日(故障診断込)

また、RB25エンジンの始動不良と言う不調に対して、予防整備をかけておくと安心感が増します。

仮に走行中に、燃料が供給されなくなるとRB25エンジンが急に停止する事となり、重大事故の原因にもなりかねません。ですから、原因である燃料ポンプリレーだけではなく、燃料供給にかかわる部品の交換を同時に行うことを強くオススメします。

私もRB25エンジンの始動不良の不調が発生した時には、燃料ポンプだけではなく、関連部品も同時に新品交換しました。

RB25エンジンの不調!悪夢3:RB25エンジンがかからない時に同時に交換したい部品とは!

次に、RB25エンジンの始動不良の不調時に、同時に交換したい部品を解説します。

不調の原因部品である燃料ポンプリレーだけ交換するのではなく、RB25エンジンに正しい量の燃料を供給する事に主眼を置いて、同時に交換したい部品を3点紹介します。

  • 燃料ポンプ
  • フューエルレギュレーター
  • フューエルストレーナ(燃料フィルター)

まずは、それぞれの部品の役割を解説していきたいと思います。

燃料ポンプは、燃料タンクから燃料を吸上げてRB25エンジンに供給する役割を担っており、フューエルレギュレーターは、燃料ポンプが吸上げた燃料の燃料圧力(通称:燃圧)を基準値に保ち、余分な燃料は燃料タンクに戻す役割を担っています。

また、フューエルストレーナーは、燃料ポンプが吸上げた燃料内に混入しているゴミや不純物をろ過する役割があります。

3点全ての部品費用と交換費用の合計費用は、89万円程かかり、作業日数は約1日かかります。

RB25エンジンの新車である、R34でもデビューから20年近く経過しており、RB25エンジンの不調を発生させない為にも、燃料タンクから、RB25エンジンまでの燃料の通り道のコンディションを戻す為にも、上記3点の同時交換をオススメします。

私の場合は、予算の都合上フューエルレギュレーターとフューエルストレーナの交換を同時に行い、燃料ポンプの交換は先送りとしましたが、約6か月後に発生したRB25エンジン本体の不調により燃料ポンプも結果的に交換しました。

後日交換したニスモ製燃料ポンプの写真。後日交換したニスモ製燃料ポンプです。

私の経験から走行距離が、22万キロを超えてくると様々な不調が発生するようになります。機械的な不調であれば、目視点検等で確認し予防整備に着手することも可能かもしれませんが、電気系統が原因の不調は不意に発生することが大半です。

不調が原因で積車に載せられる写真自走できない不調なら積車で運ぶしか選択ありません。

RB25エンジンの不調の原因部品だけではなく、関連する部品(特に電子部品)は、出来るだけ同時に交換してあげることが、RB25エンジンの不調を発生させないコツになります。

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RB25エンジンの不調!悪夢4:また、エンジンがかからない

次の不調です。先述の、「RB25エンジンがかからない」もかなり悪夢でしたが、又してもRB25エンジンがかかりません。

これまでの不調の原因は、主にRB25エンジンに関わる純正部品が原因のケースばかりでしたが、今回は社外品の部品が原因のケースです。

それでは、解説していきますね。

RB25エンジンの不調!悪夢4:また、エンジンがかからないとは?

不調の予兆は、リモコンドアロックが正常に動作しないから始まりました。RB25を搭載したR34スカイラインやC35ローレルなどは、リモコンドアロック機能を標準装備しています。

年式が古くなると、ドアロックをコントロールしているモーターやリンク類が作動不良を起こし、リモコンドアロックの作動不良となる不調が散見されます。

私も当初は、定番の不調だから23日様子を見てと思い様子を見ていましたが、4日目に出先で、RB25エンジンがかからない不調が突如発生。

何回かキーを回したらRB25エンジンがかかりましたが、いよいよ不調が出てきてしまったと、かなり焦り始めました。

そして、同日出先から自宅に帰って、試しにエンジンをかけてみようと試みたところ・・・RB25エンジンは全く始動しなくなってしました。

まさに、悪夢です。

RB25エンジンの不調!悪夢4:RB25エンジンがかからない時の対応とは?

不調が発生した夜から、RB25エンジンは全く始動せず、ACC電源もIG電源もオンにならないので、機械ではなく電気系統のどこかが不調と言うことがすぐに分かりました。

調べていく中で、社外品のカーアラームのインジケーターランプが付くのに気が付き、恐らくカーアラームの不調と推定。

カーアラームとは、自動車の盗難防止装置の一種です。R35GT-Rでは、新車の標準装備として盗難防止装置が設定されていますが、RB25エンジン搭載のR34スカイラインには、標準装備の盗難防止装置は設定がなく、社外品の盗難防止装置を私は装着していました。

社外品の盗難防止装置の搭載理由は、R34スカイラインなどのRB25エンジン搭載車の盗難が増加傾向だからです。参考に、スカイラインの盗難状況は以下の通りです。

2015年 2016年 2017年
11位 10位 5位
5件 6件 14件

引用元:一般社団法人日本損害保険協会

私の知人も、RB25エンジンを搭載したR32スカイラインが、一夜にして姿がなくなりました。

社外品の盗難防止装置は、種類も豊富で各種外部センサーを組合せる事で、RB25エンジンの始動を不可能にしたり、大音量のサイレンで異常を知らせてくれます。

また、エンジンの始動を不可能にするのか、ホイールの盗難を防止するのかなど、盗難防止装置の設置目的により、搭載するセンサーや盗難防止装置のメーカー、機種を選択することにより、効果を最大限発揮する部品の1つでもあります。

私の場合は、RB25エンジンの始動不可を重視した盗難防止装置やセンサーを組合せて搭載しており、今回のRB25エンジンの始動不可は、ある意味、盗難防止装置が確実に機能している証拠にもなりました。

盗難防止装置の施工は、RB25エンジンを搭載する車両を含めて、各車種の盗難されやすいポイントを補うために、専門の技能や知識が必要であり、カーセキュリティ専門ショップでの施工が必須の部品です。

また、搭載するセンサーや本体の機能確認が定期的に必要な部品なので、可能な限り、自分の行動範囲内で設置できる専門ショップでの取付がオススメです。

カーアラームは、自分の行動範囲にある専門ショップで取付る

私の場合は、引越ししてしまった事と取付けたショップがなくなってしまったので、現在の行動範囲内で新たに専門ショップを見つけ出し、駆け込んでみました。

RB25エンジンの不調!悪夢4:RB25エンジンがかからない時の交換部品とは?

カーアラームの専門ショップに車を診断して頂いた所、RB25エンジンの不調の原因は、やはり社外品のカーアラームの不調でした。

RB25エンジンが始動しない原因は、社外品のカーアラーム!

私の場合は、盗難防止装置の本体に加えて、車体の傾きを検知する傾斜センサーとボンネットとトランクの開閉を確認するセンサーをカーアラーム本体とは別で搭載。

傾斜センサーと盗難防止装置本体の両方が、不調となりRB25エンジンの始動不可となっていたようです。

交換部品としては、車体に搭載されていた盗難防止装置を全て撤去し、新品の盗難防止装置本体と各種センサーを搭載し、費用は約15万円程、作業日数は約1週間必要でした。

盗難防止装置の取り外し、新品交換で約15万円、作業日数は約1週間!

RB25エンジンを搭載したR34スカイラインは、デビューから20年近く経過しますが、人気に陰りは見えず中古車価格は常に高値維持となっています。

RB25エンジンを最後に搭載したR34スカイラインを、中古でお買い得に購入するには、以下の記事を参考にしてくださいね。

R34の中古をカーセンサーでお買い得に入手するポイントはコレだ!2019年度版 この記事では、R34元オーナーが多数の中古車から自分に合ったR34の中古をカーセンサーで見つける方法と選ぶポイントを解説します。 ...

ですが、せっかく手に入れても、盗難されてしまってはどうしようもなく。また、RB25エンジンを搭載したR34スカイラインなどは、R35GT-Rのように盗難防止装置が標準装備されておらず、社外品での対応となってしまいます。

よって、社外品の選択は必然となってきますが、カーアラームだけは専門ショップでの施工を必ず実施し、定期的な点検をかかさず行うことが、結果的にRB25エンジンの不調のリスクを、最も下げる唯一の方法になります。

カーアラームを専門ショップで施工し、定期点検を受ける!

私の失敗は、定期点検を受けていなかった事、引越しやショップの閉店の際に代わりのショップを見つけていなかった事、2つの失敗があります。

まとめ

RB25エンジンが不調!4つの悪夢と対策!のまとめです。

症状 交換部品 同時交換
不調1 RB25の排気音の脈動 イグニッションコイル プラグ、サブハーネス
不調2 RB25が吹けない 交換しなくても治るかも パイピング、ホースバンド
不調3 RB25がかからない 燃料ポンプリレー 燃料ポンプ、フューエルレギュレーター、フューエルストレーナー
不調4 RB25がかからない カーアラーム 各種外部センサー

私の体験に基づいて4つの悪夢(不調)を紹介してきました。

RB25エンジンの不調を対策するだけではなく、不調の原因に関連する部品(特に電気部品)を同時に交換することが最もオススメです。

また、日頃の定期的な点検を欠かさず行うことが、RB25エンジンの不調を対策する最も効果的な方法です。